03/20: 夏の風
「たーけや?? さーおだけ??ぇ」
雨上がりの朝、久しぶりに聞いたこのアナウンス。
今まで一度も利用したことがなかったのだが、ぼんやり聞いていると
「網戸の修理? 取り付け販売もいたします?」
と言っているではないか。
実はうちには猫が居て、ひっかきキズで網戸は傷だらけ。
去年自分なりに修理してニャンコ窓を作ったけれど、それもまたボロボロ。
まずがーと(宮古フツ・とりあえず)表に出た。
ところが車は、ちょうどうちの前で曲がって行ってしまった。
のろのろ走ってるから追いかけようか・・・でも相手は車、ダッシュしても追いつくか・・・とかなんとか思いながらボーゼンと立っていると、通りすがった隣のおじいが、
「止めろ、止めろ」と言う。
止めろって言われても・・・えええぇ???目が点。
するとおじいが
ピュイ????ッ ピュイ?????ッ
指笛だ!
途端に車が止まったと思うと、のろのろバックして戻ってきた。
おおお?、指笛って、こういう時にも役立つのね。
車が戻ってくるのを確認すると、おじいは畑へ消えていった。
か・・・かっこいいぃ???!
●
軽トラのおじさんに網戸の値段を聞くと、下の段は500円。
いつか自分で直そう思いながら1年間放置したうちの網戸、
これだったらお願いした方がいいんじゃないかと、即決定。
「上の段は1500円、あわせて直したほうがいいさー。」
「いえいえ今日は下の段だけ。」
「脚立あったら貸して。」
「ちょっと待ってね。」
そんなやり取りをしながら、
ちょっことランクアップして猫用の丈夫な物に替えてもらうことにした。
軽トラから作業台を下ろして組み立て、慣れた手つきで網戸を張り替えていく。
その間も色々おしゃべり。
おじさんは那覇・石垣にも作業カーを置いていて、
移動しながらこの仕事をしているそうだ。
大きな台風のあとなんか色々直す物あるんじゃないの?と聞くと、
「ところがよ、台風のあとで石垣行ったら、車が逆さまになって壊れてたわけ。
仕事は確かにあったけどよ、また車持って行くから大変さ。」
そっか・・・一長一短、でも相手が自然だからしょうがないね。
そんな話をしながらできあがった下の段。
新しく入れ替えてみると、なんと上の段のみすぼらしいこと。
やっぱり上の段もお願いすることにしたと言うと、
なんと下の段と同じ値段で良いという。
ん??
てことは最初に言ってた普通の網より安いけど、
一体どういう値段設定なの? と思ったけど、まあいいか。
またまたおしゃべりは続く。
「最近はこの仕事も減ってきたさね。
みんなきれいなお家に住んでるからね。
ガソリン代は上がったし、なんかいい仕事ないかねぇ。」
そういえば子供の頃は、包丁研いだりカサを直してくれるおじさんが家に
まわってきていたけど、今はどうしているんだろう。
こんな物直してくれたら助かるけど?なんて色んなアイディアを出し合う。
テキパキ動くおじさんの手元を見ながら、
そういえば以前、メイクマンが台風被害にあった時の80%OFFで3つ買った、
手作り網戸キットにローラーなどの道具が入っていたことを思い出した。
何となくとって置いた物だけど、使う予定もないしおじさんもらってくれる?と聞くと、
これは消耗品だからといって、喜んでもらってくれた。
●
昔はこんなやり取りしながら、色んな物や技術が行き来していたのかな。
なんでもない会話の中から色んな事が生まれたり、
お互いが必要とするものを与えあったり。
なんとこれを書いている間にも、またあのアナウンスが聞こえてきて、
大きな窓の方に行っておじさんに手を振った。
おじさんも嬉しそうに乗り出して振り返してくれた。
こんなのって、とってもあったかい気持ちになる。
顔の見えるおつきあい。
大切にしていきたいなぁ。
●
網戸を張り替え、枠もきれいに拭いて、夏の風を迎え入れる準備は完了。
雨上がりの朝、久しぶりに聞いたこのアナウンス。
今まで一度も利用したことがなかったのだが、ぼんやり聞いていると
「網戸の修理? 取り付け販売もいたします?」
と言っているではないか。
実はうちには猫が居て、ひっかきキズで網戸は傷だらけ。
去年自分なりに修理してニャンコ窓を作ったけれど、それもまたボロボロ。
まずがーと(宮古フツ・とりあえず)表に出た。
ところが車は、ちょうどうちの前で曲がって行ってしまった。
のろのろ走ってるから追いかけようか・・・でも相手は車、ダッシュしても追いつくか・・・とかなんとか思いながらボーゼンと立っていると、通りすがった隣のおじいが、
「止めろ、止めろ」と言う。
止めろって言われても・・・えええぇ???目が点。
するとおじいが
ピュイ????ッ ピュイ?????ッ
指笛だ!
途端に車が止まったと思うと、のろのろバックして戻ってきた。
おおお?、指笛って、こういう時にも役立つのね。
車が戻ってくるのを確認すると、おじいは畑へ消えていった。
か・・・かっこいいぃ???!
●
軽トラのおじさんに網戸の値段を聞くと、下の段は500円。
いつか自分で直そう思いながら1年間放置したうちの網戸、
これだったらお願いした方がいいんじゃないかと、即決定。
「上の段は1500円、あわせて直したほうがいいさー。」
「いえいえ今日は下の段だけ。」
「脚立あったら貸して。」
「ちょっと待ってね。」
そんなやり取りをしながら、
ちょっことランクアップして猫用の丈夫な物に替えてもらうことにした。
軽トラから作業台を下ろして組み立て、慣れた手つきで網戸を張り替えていく。
その間も色々おしゃべり。
おじさんは那覇・石垣にも作業カーを置いていて、
移動しながらこの仕事をしているそうだ。
大きな台風のあとなんか色々直す物あるんじゃないの?と聞くと、
「ところがよ、台風のあとで石垣行ったら、車が逆さまになって壊れてたわけ。
仕事は確かにあったけどよ、また車持って行くから大変さ。」
そっか・・・一長一短、でも相手が自然だからしょうがないね。
そんな話をしながらできあがった下の段。
新しく入れ替えてみると、なんと上の段のみすぼらしいこと。
やっぱり上の段もお願いすることにしたと言うと、
なんと下の段と同じ値段で良いという。
ん??
てことは最初に言ってた普通の網より安いけど、
一体どういう値段設定なの? と思ったけど、まあいいか。
またまたおしゃべりは続く。
「最近はこの仕事も減ってきたさね。
みんなきれいなお家に住んでるからね。
ガソリン代は上がったし、なんかいい仕事ないかねぇ。」
そういえば子供の頃は、包丁研いだりカサを直してくれるおじさんが家に
まわってきていたけど、今はどうしているんだろう。
こんな物直してくれたら助かるけど?なんて色んなアイディアを出し合う。
テキパキ動くおじさんの手元を見ながら、
そういえば以前、メイクマンが台風被害にあった時の80%OFFで3つ買った、
手作り網戸キットにローラーなどの道具が入っていたことを思い出した。
何となくとって置いた物だけど、使う予定もないしおじさんもらってくれる?と聞くと、
これは消耗品だからといって、喜んでもらってくれた。
●
昔はこんなやり取りしながら、色んな物や技術が行き来していたのかな。
なんでもない会話の中から色んな事が生まれたり、
お互いが必要とするものを与えあったり。
なんとこれを書いている間にも、またあのアナウンスが聞こえてきて、
大きな窓の方に行っておじさんに手を振った。
おじさんも嬉しそうに乗り出して振り返してくれた。
こんなのって、とってもあったかい気持ちになる。
顔の見えるおつきあい。
大切にしていきたいなぁ。
●
網戸を張り替え、枠もきれいに拭いて、夏の風を迎え入れる準備は完了。
wrote:
また今日おじさんが大きな袋片手に家に来ました。
何かと思ったら、
「今日からまた那覇に行くから、あまりもんだけどあげる。」
なんとおじさんは、わざわざ缶ビールやら麦焼酎やらを持ってきてくれたのだ。
おじさん、行ってらっしゃい。
いい天気が続くと良いね。