西側の海に面した私の家から、最近夕陽がとても綺麗に見えます。

夏の間右手に見える伊良部島の後ろに沈んでいた太陽が、
秋になると正面の水平線に沈むんです。

それに最近は天気が不安定だけれど、
そのおかげで空が色んな表情を見せてくれるところも素敵。




雨上がり、穏やかなある日の夕暮れ。
水蒸気の広がる空に拡散した光が、滴たっぷりの植物達を
優しく包み込んでいました。

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こんな日は、突然の通り雨で洗濯物がぬれてしまっても、
その後で空がこんな表情を見せてくれたら、一息ついて今日に感謝です。

そして、その後訪れる静寂・・・。



ああ、なんて素敵なのかしら。




別の日の同じ時間帯、
ガスった空に浮かぶまん丸オレンジの夕陽を観ていたら、
東京の姉からメールが来ました。

私が月好きなのを知っていて、こんな日は私を思い出すという内容・・・。

「え?月?? 今うちの前こんなだけど」 と夕陽の写真を送ると・・・

「日本は長いね」と、満月の夜空が返ってきました。


宮古の私がオレンジの玉を観ているとき、東京の姉は銀の玉を観ているなんて。

その距離何km? 時速何km?
地球は確実に回っているのね。



そう、夕陽は沈んでるんじゃないんですよね。
沈んでいるように見えるだけ、回っているのは私たち。

夕陽が沈んで見える早さで、朝日が昇って見える早さで、私たちは回っている。
伊良部島から今日の夕陽までの距離を、夏から秋にかけて私たちは向きを変えた。

ははは。
面白いな。

太陽はただ、そこにあるだけ。
晴れた日も、雨の日も、曇りの日も、ただそこにあるだけ。

分厚い雲に隠れて見えない日もあれば、美しく輝く日もあって、
優しい光を放っていても、私たちがそれに気づかない日もある。
でも、太陽は変わりなくそこにあるんですよね。

姿を変えているように見せているのは、
回っている地球や、私たちと太陽の間にある水や空気。
加えて、私たちの心の空模様。

なのになぜか、まるで太陽が姿を変えているように思えてしまう。
そしてそれに勝手に感動したりなんだりで・・・。

そうとは気づかずに、自分の都合で世界を観ている私です。





玄関を開けるとそこに居る、
あなたの大事な太陽は、どんな表情をしていますか?