4月1日より、宮古島市でごみ袋が有料化されました。

なぜ有料化されたか?

1.古くなった焼却炉を大事に使うため
2.埋め立て処分場を長持ちさせるため
3.ごみ処理に使われるたくさんのお金を少なくするため

宮古島市のみんなで協力してごみを減らそうというのが目的だそうです。



そんな取り組みを企画した宮古島市の依頼でこのチラシの制作を担当した
友人が、ある日原稿を見せてくれました。

どうしたらお年寄りにも分かりやすく、
また環境問題にあまり関心がない人にも伝わるだろうか、と頭を悩ませ、
最初の2行は絶対入れた方がいい、ということになったのです。

「宮古島市はごみを減らす必要があります」

市からの要請はそれぞれの出し方が違うことを明白にお知らせするための
チラシの作成だったようですが、私はこの方が分かりやすくていいと思いました。



だって、なぜこういう風にするのかをひとり一人が理解しないと、
先がない気がするんです。

「ごみを捨てるのにもお金がかかるご時世だから、
 なるべくお金をかけたくないね・・・」で終わってしまっては意味がない。


大量生産→大量消費→大量廃棄。

そんな社会システムの中で実現されてきた「豊かな暮らし」ですが、
こんな事をいつまでも続ける訳にはいかないんだと、気付く時が来ました。
私たちひとり一人が自分の問題だと受け止めなければ・・・。

「宮古島市はごみを減らす必要があります」

この「宮古島市」のところに、
「○○家は・・・」と自分の名前をいれてみるのも良いかも知れません。
そこから始まって、あなたの住む街や、国や、星の名前を
入れてみてもしっくりくると思います。

「私たちはごみを減らす必要があります」




せっかくだから地域を越えて、もっと広い意味でその必要性を
想像するきっかけになったら素晴らしいなと思うんです。


私たちが使い捨てている天然資源には限りがあること。

例えば紙は森から、プラスチックは石油から出来ていること。

例えば森林の減少が災害や異常気象の原因になったり、
石油をめぐって戦争が起きたりしていること。

これらがごみになって処理されるためにはたくさんのエネルギーが使われたり、
有害な物質が排出されたりしていること。

ごみを燃やした後の焼却灰やリサイクルされなかったごみが海や土に
埋め立てられているけれど、その後海や土に還るわけではないこと。

私たちの贅沢な暮らしの裏側で、苦しんでいる動物や植物、
そして人々が居ること・・・。


その他もろもろ。


こんな事を言われると気が遠くなるでしょうか?
いえいえ、このチラシの右下を見て下さい。

「きっとごみは減らせます。」

その気持ちが何より大切だとおもいます。



ごみを減らすというよりは、物を減らす。
物を減らすと、ごみも減る。

昔の人はどうだったかな?
そう考えてみると、なくてもいいものが実に沢山あります。

本当に必要な物だけを選び、永く大切に使う。
とってもシンプル。


「豊かな暮らし」
その本当の意味を考えて日々に感謝したいと思います。