そこには、紅い紅い もみじがありました。
あまりにも紅いもみじが


えー。この度私事ですが4?5年ぶり?に関西へ帰省しました。(らりほー)

   さぶかったです!ええ寒いのなんのってあなた。

宮古島から持参したマフラーをぐるぐる巻き
そばにいたしぇいねん、軽めのシャツ姿。
私、ぐるぐる巻き。
マフラー軍艦巻嫁子一丁上がり。

軍艦巻、文字通り転がるように慌てて飛び乗った電車は満席。
車内でいちゃいちゃするカップルを見て、別な意味で鳥肌。
そういやこーいうの、おったおった・・・。ふふっ。

懐かしい。(?)

目的地へ着くまで、車窓の外を眺めて壁側にもたれる。
電車の振動 リズム良く揺れ体に伝わる振動 

たたんたたん たたんたたん

懐かしいな。。 


なんとかたどり着いた(人に聞きまくった浦島太郎)法隆寺駅にて友人を待つ。

懐かしい? ううん まだ そう言うにはさして時は経っていない友人を
「懐かしい」法隆寺で今か今かと

そして、飛び跳ねる様にこちらへ向かってくる友人その人。
 あぁ 変わってないね。
 ちょっと大人っぽくなったかな。
なぁ、 あなたを見てると遠く遠く離れていたなんて思えない。

じぇっとらぐもたいむらぐもあっちいけ もぐもぐ喰ってやらぁ

そう 変わってませんか?
大人っぽいですか?そりゃそうだよ。(初老なんですものほほほ)
えぇ 
ほんとに 
私ですよ。

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 法隆寺は 宮古島に来てからというもの、ずっと憧れておりまして。
秋の奈良が恋しくて恋しくて(湯船と1・2を争う程)
学生の頃は遠足だの社会見学だのスケッチ学習だの・・散々訪れた場所だったけれど
そもそも、「秋」自体に
ずばり 「無い物ねだり」 的な?

   ソコニハ 紅い紅い もみじがアッテ

友人が綺麗綺麗と はしゃぎます。
そのお顔は秋の光に照らされて 

何べん止まるねんって程立ち止まって そこいらの観光客さんにお願いをして
写真を撮りました。
全然次へ行けない(笑)
じれったいすごろくみたいや。 「スタートへ戻る」とか(←すごろくのこの展開今も昔も大嫌い)

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その友人は、数年前まで宮古島にいました。

彼女が宮古を離れてわずか数年ですが、もう「思い出」になったがごとく宮古島の事を懐かしげに話していました。

そんなに なつかしそうに 話すのね。
 ソレガ これが 時 ってヤツ?

そうか 思い出なんだよ。 例えば昨日の事すらも。私の感覚が ズレているんだ。
(鏡を見て確実に増えたシミシワを見てごらん。気づくから。←やなこった)


ゆっくりゆっくり 砂利道を ざくざくざくと音を鳴らせ
歩調を併せ 歩く境内

仏像を見て 慈悲深いそのお顔を 二人で見る
私は正座 君は女の子座り 

撮影禁止だから、デジカメしまぉ・・・

 あれ。

ふと気付いた。
以前から私は どんな旅でも誰かとの旅行でも
カメラを持ち歩かなかった。(うつるんですの時代からね←そこの20代なんだそれと言わないで)
特に理由は無いが とにかく 持ち歩かなかった のに
今回はせっせと準備をし、デジカメをカバンの最も取り出しやすい場所に潜ませている。

 あれ私 変わったな。

そんな些細な事に気付き、くすりと笑って友人とのたくさんの画像を見た。

 「なんで笑ってるの?嫁子さん?」

 ううん。なんでも。さ、行こうか。

   さ 行こうか 。

ちょびっとだけ切なく響いた。 今生の別れでもあるまいし。

私は彼女の背中を ぽんと押して

(いつも こうしているからね 忘れないでね 私のこの大きな手も ぽん も)

と 願った。 ・・今生の別れでも あ  る  ま・・
(・・げどん)わーっしょーもないもう関西人を名乗れないっ)


  さぶっ


そうして
私はようやく実家へと。
時計を見て若干びっくり。きゃーそのバス待って。
想像はしていたが、、、案の定・・・
 
「帰ってくんのが遅いやろ!どこほっつき歩いてたのあんたはいっつも!!」

 おかんに ごっつ 怒られた・・・

はい、 いっつも こんなで ごめんね。

  

  元気にしてた? お母ちゃん。



紅い紅いもみじはきっと 私の それぞれの 心に残る為に
泣いた赤子の唇の様に紅くなるのです。

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