宮古島には様々な国の様々な音楽やダンスを楽しむ人々が居るのですが、
今回は、「ジェンベ」を演奏している友人を紹介したいと思います。

ジェンベは、西アフリカのかつてマンディング王国と呼ばれた地域(現ギニア・マリ、セネガルなど)に伝わる伝統音楽に用いられる太鼓。
最近では日本でもジャンベとして親しまれていますが、本来は曲のための楽器ではなく、神と交信する儀式のための楽器です。

結婚式には結婚式のリズム、収穫には収穫の、葬式には葬式のリズム。
それぞれの時のための、正式なリズムがあるんだそうです。

3000年前から伝わるこれらのリズムは、6種類の様々な音色のリズムが同時に演奏されることによって、そこにメロディが生まれます。

それらのリズム、メロディは私とっては複雑で説明のしようがないのですが、
とにかくその音は躍動感に溢れ、
何かエネルギーのようなものを感じて体が自然と動き出してしまうのです。

そもそも友人・孝司が太鼓を演奏し始めたきっかけは、
レゲエの神様、ボブマーリーの力強いメッセージに共感したからだそう。
そこからレゲエという音楽に興味を持ち、
演奏を始めたのがナイアビンギという太鼓でした。

そうしてのめり込んで行くうちに、
太鼓のルーツであるアフリカの音楽に出合ったのです。



伝統的な意味でこの楽器を愛する孝司にとって、ジェンベを演奏することは、大いなるものに日々の感謝を伝えたりする会話の手段。

週6時間のバンド練習やジェンベ教室以外の自分の時間に、
毎日最低1時間は一人でジェンベを叩いているそうです。
それが大好きな時間。
きっと彼にとって、瞑想のようなものなんだろうな。


さて、孝司率いるバンド・JAHFRICANは、
ジェンベやケンケニなどの打楽器と歌で構成されています。

彼らの歌には、
「宝物はお金じゃない 真実を 愛こそがあなたの宝 真実を」など
優しく強いメッセージがあって、
自分を見失いそうなとき、心が疲れてしまったとき、
彼らの歌が胸に響くのです。

普段は優しく穏やかで、いつもニコニコしているメンバーですが、
ステージの上では、力強い意思表示とエネルギッシュな演奏を見せてくれます。
たまに孝司がボブマーリーに見えてくることも(本当)!

私はアフリカの音楽のことはよく分からないのですが、
彼らのライブを見るといつも、
その姿やメッセージに強く心を打たれるのです。

JAHFRICAN

私のコラムに1曲紹介したいとお願いすると、ギニアのスタンダードな曲、
「ドゥニヤマ」につけた、日本語の歌詞を紹介してくれました。

「ドゥニヤマ」は、命がつながるという意味や、
平和、そして地球全体といった意味があるんですって。
そんな内容の単語が存在するなんて、それだけでも感動〜。


ドゥニヤマ (歌詞・松田孝司)

全ての争いが無くなる日
全ての人が笑顔になって
平和な世界 平和な世界を作ろう

みんなで手と手つないで
この世界を この世界を平和に
みんなで手と手つないで

世界中みんな笑顔になる
世界中みんな笑顔になる

命はつながるどこまでも
命はつながるどこまでも

みんなの願い平和 全ての命の平和
みんなの願い平和 みんなの願い平和
みんなの願い平和 愛がどんどん広がる平和



単純な言葉の繰り返しですよね、でも、

強いメッセージを伝えるということは、とても勇気の要ることだと思います。
伝えたいメッセージがあるということは、とても素晴らしいことだと思います。


今回は、新年を迎える読者の皆さまに、
そんな彼らの活き活きとした表情を見てもらいたいな〜と個人的に思ったので、今年最後の「宮古島ちきゅう暮らし」に紹介させていただきました。

Saya

Shingo

Tami



sorairoより、皆さまへ

心から・・・良いお年をお迎え下さいませ。








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・information・・・

中学生から音楽の先生まで気軽に参加している、
ジェンベ教室が開催されていまーす。


JAHFRICANの次のライブは、なんと成人式(上野村農村改善センターにて)。
新成人にメッセージを伝えて欲しいからとお願いされたそうです。
共感。