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2006/11/30

『ブーゲンビリア』

 ブーゲンビリアという植物は、一年中咲いている。
しかし、夏の日差しが収まり、北風が吹き始める季節からが、一番の見頃だ。枝を埋め尽くすほどたくさん花を付け、闇に舞う花火のように鮮やかな色彩を放つ。まさに、沖縄を象徴する花だ。



 原産地は南米とされている。
沖縄を舞台にした映画『ナビィの恋』を知っているだろうか?
その中で、ナビィの恋人サンラーは、移民先の南米からブーゲンビリアの挿し木をナビィに送っている。ナビィは大切に育て、その花にサンラーを見ていたのだろう。

 先ほどからブーゲンビリアの花と書いているが、ブーゲンビリアには花びらがない。
ピンクなどの花のようなものは、実は葉っぱ(包葉)である。さらに、中にある白く小さいものも、花びらではなく、萼(がく)である。



 ブーゲンビリアの色(包葉の色)は、品種改良が進んだからだろうか、変化に富み、ピンク・赤・紫・だいだい色・白など様々ものがある。

 ぼくは、とりわけポピュラーなピンクと、紫がかったものが好きだ。
 
 前者は、青や白との相性が非常に良い。青い空に白い壁の家、庭には燃えるようなブーゲンビリアが咲いている。この組み合わせに勝るものは、なかなか無いだろう。
 後者は、ピンクほどの鮮やかさはないが、不思議な魅力がある。緑の葉との相性がよく、少し汚れた白壁や曇りの日などに余計引き立つしぶい色だ。これから曇りがちな日が増えるが、そんな日でも気持ちを弾ませてくれる。


 
 いつかマイホームを建てたら、門の入り口に目の覚めるようなピンク鉢植えを置き、庭の片隅に紫のブーゲンを植えようと思っている。

Posted by: kamome カテゴリー: 植物

2006/11/20

『宮古そば2』

 前回、10月20日の『宮古そば1』に対して、多くのクチコミ情報をいただきました。
 そこでこの1ヶ月間、さらに、いろいろな店を食べ歩いたので、みなさんに報告したいと思います。


「たからのそば」 TEL  宮古島市平良字西里172

 まずは、moonshantiさんオススメの「たからのそば」。
場所は、イイザト地区の入り口近く。moonshantiさんの働く「カリブの居酒屋isla」の隣にありました。
お味の方はというと、まず、スープは透明であっさりしているけど、カツオだしがきいて、しっかりしていました。うまく表現できないけど、味加減が絶妙でした。たからは、おでんが有名な居酒屋やさんで、ぼくが行ったときもお客さんがいっぱい入ってました。
 飲んだシメに、そばを食べるっていうのも、沖縄らしくていいですね。


「ばっしらいんのてびちそば」TEL  宮古島市平良字西里934

 つづいては、タテジマキンチャクさんオススメの「ばっしらいんのてびちそば」。
 ばっしらいんは大きいお店なので、いつ行っても待つことなく座れるし、営業時間も長いので便利です。
 味の方は、スタミナそばと違って、あっさりとしたかつおだしのスープに、大きなテビチが2つドーンとのっていました。
 テビチ(豚の足)は、結構グロテスクなのだけど、沖縄の若い女の子が以前「テビチは、別腹!!」と言っていて、沖縄ってすごいなぁ?と衝撃を受けたのを、思いました。


「渡口の浜そば」(お店の名前わかりません。渡口の浜の東端にあります)

 お次は、伊良部島のそば屋さんを紹介します。
 浜の美しさでならば、たぶん宮古島NO.1いや、沖縄NO.1(とぼくは思っている)渡口の浜のすぐそばにあります。お店は、オープンカフェというか、外で食べれるようになっており、ビーチを眺めながらそばを食べられます。風が気持ち良く、食べ終わってもなかなか席を立たずにのんびりしているお客さんが多かったようです。宮古とは違った伊良部タイムと感じられると思います。値段もとても良心的でした(確か400円くらい)。


「蜃気楼の野菜そば」TEL  宮古島市下地字与那覇1387

 最後に、来間大橋のたもと(宮古島側)にある「蜃気楼の野菜そば」。
観光雑誌にも取り上げていないので、お昼時には地元の人たちで賑わっています。野菜たっぷりの定食が食べられるので、海帰りの時などにお世話になっています。
 今回食べた野菜そばは、あつあつの野菜炒めをそのままドーンとそばに載せてありました。鰹だしと野菜の甘みが混じり合ってとても美味しかったです。


 他にも、紹介していただいたお店に行こうとしていたのですが、ちょうどお休みだったり、そばを食べる気分じゃなかったりしたので、また次回に紹介したいと思います。おすすめ情報もお待ちしています。
Posted by: kamome カテゴリー: 食べ物

2006/11/10

『島尻パーントゥ』

 先日、島尻パーントゥというお祭りを見に行った。毎年旧暦の9月に行われ、今年は11月7,8日に行われていた。
 このお祭りは「鬼神パーントゥが島尻集落に現れ、厄払いをして、無病息災をもたらしてくれる」というものだ。



 起源は、ずっと昔にさかのぼる。
 
 昔々、島尻の海岸に、異様な形をしたお面が流れ着いた。
ちょうどその日は、集落のお祭りの日だった。みなはその不気味さに恐れおののいたが、司祭を担う神女たちは、これを来訪神だと考え、人々にこういった。

 「今日の良き日にパーントゥ神が来訪してくださった。
  これはわが集落の豊作円満のしるし。
  この面を大切に保管し、人々の和を保とう。」


『普通に怖いパーントゥ』

 現在では、集落の若者が、全身に泥を塗ったつる草を巻き、このお面を付けて、集落の中を周り、人や家などに泥を塗りつける。
 子どもも大人も観光客も警察も新築の家も関係なしに、パーントゥは泥を塗っていく。特に赤ちゃんや新築の家、新車などは重点的に泥を付けて回っていた。
 泥を付けられることによって、厄払いになり健康で過ごすことができると信じられている。



 日が沈み、辺りが暗くなってくると、祭りの雰囲気が、一層盛り上がってくる。
 どこから、パーントゥが現れるかわからない。街灯の下に突然現れたパーントゥは、不気味な妖怪のようだった。

 ぼくは、部落内にある友だちの家に行き、その帰りバッタリ遭遇してしまった。まわりの人影はなく、向こう側からパーントゥが歩いてくるの見たときは、ギョッとした。
 ぼくは道路の左隅、パーントゥは右隅を歩いていたので、目を合わさないように歩き去ろうとしたが、見逃してくれなかった。  顔、手、髪、体まんべんなく泥を付けられ、丁寧に厄を払ってくれた。(帰宅後、丁寧にお風呂で洗い流したが、手は翌日まで臭かった。)

 みな、パーントゥとの鬼ごっこしながら、この奇祭を楽しんでいるようだった。

Posted by: kamome カテゴリー: 生活