Archives

You are currently viewing archive for July 2006

2006/07/26

『宮古島でロハス』

 今回はぼくの友人の中で、最もロハスな人を紹介したいと思う。このエッセイの中でもチラチラ登場していただいている CAFEPaniPaniの関口夫婦だ。
 彼らの生活や考え方はとても魅力的で、そのほんの一部分でも紹介できたらと思う。移住を考えてる人にも、きっと参考になるだろう。



(かもめ)宮古に移住した理由はなんですか?

(関口さん)東京での仕事に見切りを付け、次の場所を探して旅行している時に、宮古島にたどり着き、海の色に感動し、ここだなと思いました。海を見ていたら、しっくり来たんです。

(かもめ)移住した時に、どんな仕事をしていましたか?

(関口さん)たまたま、知り合った旅人から紐を編んで作るアクセサリーの作り方を習い、それを作って東平安名崎で売っていました。
 冬は、葉たばこ農家の収穫や遺跡の発掘調査を手伝ったり、夏に販売するためのアクセサリーを作り貯めしたりしていました。

(かもめ)結構、行き当たりバッタリですね(笑)

(関口さん)最初は、民宿をやるつもりでしたが、ひょんなことから、来間島の土地(現在のお店)を購入することになりました。

(かもめ)お店兼自宅をご自分で建てられたそうですが、なぜ建てようと思ったのですか?大変だったことはどんなことですか?

(関口さん)その時、時間あるけどお金がないという状況で、自分で作ることにしました。その状況は、家を自分で建てる必要十分条件ですから(笑)
 まずは母屋(居住スペース)を建て、次に店舗の部分を作りました。夏の間は作業をしていませんので、2年半くらいかかりました。まだまだこれからも増築する予定です。
 作業については、全てがわからないことだらけでしたが、材料を買ったところに、作り方を教わって、少しずつ作っていきました。
 ここで得た経験は、できたモノよりも、かけがえのない貴重なものです。自分で家を建てるのもいいですよ。


『気持ち良い小陰』

(かもめ)環境に対して気を遣っているところはありますか?

(関口さん)まずは省エネですね。早寝早起きで規則正しい生活をしていますし、風通しも良いのでエアコンも要りません。光熱水費があまりかかりませんし、健康管理にもつながっています。目標は長生きすることですから(笑)
 あとは、庭に一本でも多く木を植えることにしています。みなが一人一本、木を植えるだけでかなり環境問題が改善されるそうですよ。


等々、ここには書ききれないくらい、たくさん面白い話を聞かせてくれました。


『絶品!手作りパンのバジルピザ』

 関口夫婦の笑顔を見ていると、彼らの生活が豊かで、とても幸せなものだと伝わってくる。幸せを分けてもらっている気さえする。

 海水浴帰りに立ち寄っておいしいスイーツを食べるのもいいし、コーヒーを飲みながら来間の風に吹かれてゆっくりとした時間を過ごすのも最高に気持ちいい。

 ぼくは、週末の海帰りに行き、ハワイアンやカリプソを聞きながらまったりする。お話ししたり、本を読んだり、申し訳ないくらい長居をして、申し訳ないくらい満たされて帰る。

 是非、みなさんもパニパニで関口夫婦の豊かさに触れてみてください。

CAFE Pani Pani
宮古島市下地字来間105?1(来間島に入ってすぐ)
営業時間午前9時?午後7時ごろ(日没)
0980?76?2165
*PANIPANIはオープンエアなので、雨天はお休みです。


『drink&sweet』
Posted by: kamome カテゴリー: 生活

2006/07/19

『海を壊さないで!』

 今回は、これから宮古島へ来る皆さんに、是非考えていただきたい問題を提起しようと思う。

 宮古島は、砂浜から数m入るだけで、色とりどりのサンゴや魚たちを見ることが出来、シュノーケルに適した島だ。しかし、このことによって、とても大きな問題が起きている。

 一つめは、サンゴがむやみに傷つけられていることだ。
 
 ほとんどのサンゴは、場所を移動することはないので一見植物のようだが、ぼくたちと同じ動物だ。下の写真に見える小さな穴には、まるで高層マンションのように、サンゴ虫が一匹づつ住んでいる。


『クシハダミドリイシ』

 枝サンゴやテーブルサンゴと言われているミドリイシの仲間は、非常に折れやすく、踏んづけることはもちろん、手で掴んだり、フィンが当たっただけで、ポキッと折れてしまう。サンゴが死んでしまうだけでなく、そこを住み処にしているエビやカニ、隙間や裏に隠れていた魚たちは行き場を失ってしまう。

 近年、オニヒトデの大量発生や地球温暖化による海水温上昇、赤土や農薬の流入など、サンゴを取り巻く状況は極めて厳しい。さらに人災が加わるとしたら・・・・・・。

 シュノーケルをするときは細心の注意を払い、生きているサンゴの上には登ったり、むやみにサンゴには触るのはやめましょう!


『デコボコベッド(ハナバチミドリイシ)』

 さらに、大きな問題は、魚の餌付けだ。
 シュノーケルポイントのほとんどで、魚が寄ってくる。ひどい所では餌を持っていないぼくの指先をかじりに来る。これは異常だ。本来、魚は人に寄ってくる生き物ではないのに・・・

 ソーセージの袋がサンゴに引っかかっていたり、波打ち際に打ち上げられているのを見たことがあるだろうか。魚肉ソーセージを与えられ続けた魚からは奇形が産まれる確率が高いという話も知っているだろうか。
 
 ぼくはこの日、普段は岩の隙間や珊瑚の裏に隠れているクロオビマサカツが常に明るい所に出ていたり、口が鋭く非常に危険なダツや、50cmくらいあるコバンアジの群れがシュノーケラーを追っかけているのを見た。(事故が起こらないことを、願うばかりだ)

 きれいな魚を間近で見たいという気持ちはよく分かるが、だからといって、人間が海の秩序を乱していいものだろうか。
 魚はその姿を人間に見せるために生きているのではない。ぼくらは隣の家にお邪魔させてもらうように謙虚な気持ちで、海の中を覗くべきではないだろうか。

 宮古島は餌をあげなくても、たくさんの魚が見れる美しい島だ。

『テバススズメダイ』


Posted by: kamome カテゴリー: 海

2006/07/12

『シーカヤック&シュノーケリングツアー』

 先日、OCEAN TRIBEが主催するシーカヤック&シュノーケリングツアーに参加した。
 OCEAN TRIBEは、宮古島の北東、島尻集落に事務所(兼自宅)を構え、島尻沖のリーフを中心に、大神島へシュノーケリングツアーなどを、こじんまりやっている。
 この辺りは、観光客はほとんど立ち寄らないのどかな場所で、宮古島らしさが色濃く残っているところだ。

 ツアーは、まず、ムエタイの選手のような体をしたガイドの原辰也くんが、カヤックの漕ぎ方・注意事項・観察できる生き物などを、一通り親切に説明をしてくれる。


『宮古唯一のクリアーカヤック』(下部がガラス張りになっています)

 ぼくはカヤックが初めてで、少し不安だったけど、すぐに要領を掴むことができた。
 「右」「左」「右」「左」と、友人と声を合わせながら、櫂を廻すと、海面を切るように進んでいく。自分たちの力だけで海面を自由に移動できるので、海の上を散歩しているようだった。海上の風が頬を抜けていく感触、たまに被ってしまう塩水さえ、とても気持ちよかった。
 時々、手を休め、下をのぞき込むと、トロピカルな色彩の魚が、悠々と通り過ぎていった。

 そうこうして、ふと陸地を振り返ると、だいぶ遠くまで来ていて、程なく、今回のシュノーケルポイントである「カーミ前」に着いた。

 ぼくたちは、この小さな環礁を一時間くらいかけて、一周した。
 全く踏みつぶされていない珊瑚、餌付けされていない魚。誰の手も加えていない、自然そのままの姿が見られた。


『サンゴを取り巻く魚たち』

 カクレクマノミ、イソバナ、ソフトコーラルの大群落・・・・
 ガイドの原くんは、生き物の場所を的確に把握していて、いろいろなものを見せてくれた。さらに、生き物の名前だけでなく、生態なども説明してくれ、宮古の自然を楽しく理解できた。


『カクレクマノミ』

 しかし、このツアーのクライマックスは、帰りに訪れた。
 風向きと潮の流れの関係で、この日は櫂を漕がずに港まで帰ることができた。ぼくらは、カヤックに寝っ転がり、ただ波に体を預けた。日差しを避けるため、顔の上に帽子を乗せて、波に揺られていると、頭の中がからっぽになっていった。生きてる心地がしないほど気持ち良く、母なる海に抱かれていた。

 今回ツアーに参加して、カヤックを漕ぐ楽しさはもちろん、波に揺られる気持ち良さを知り、一人では決して見られないたくさんの魚や珊瑚を見ることができた。
 そして何よりも、適切なガイドをしてもらうことによって、自然に対する理解が深まり、より楽しく思い出深いものになった。

OCEAN TRIBE(オーシャントライブ)のお問い合わせ先
宮古島市平良字島尻510-1
TEL・FAX:(0980)74-6203
MAIL:
Posted by: kamome カテゴリー: 海

2006/07/05

『宮古イエロー』

 最近、黄色いものによく目が止まる。
黄色は、もともと大好きな色の一つ。鮮やかでインパクトがあるにも関わらず、どこか優しさの内包しているような気がする。
 そこで、今回は宮古島で最近見つけた美しい黄色いものを紹介したいと思う。

 まずは、朝一に見た、ひまわり。一面のひまわり畑は、大迫力だ。


*比嘉ロードパーク付近で撮影しました。

 みな東側を向いて、朝日をずっと待ちわびていたようだ。
 この光景を見ていると、多くの画家がこぞってモチーフにした気持ちが少しわかる気がする。ここ宮古島では、緑肥といって、畑を休ませ、栄養を与えるためにひまわりを植える。


 続いては、アリアケカズラ。
キョウチクトウ科の植物で、レモンのように鮮やかな黄色をしている。
ひまわりには、圧倒され、この花には、目を奪われたといった感じだ。
 花弁の中に何もないのを知っているのに、いつものぞき込んでしまう。
この植物の毒があるらしく、昔、矢に付ける毒などに使われていたらしい。きれいな花には棘があるってやつかな!?


*民家の生け垣などでよく見られます。

 最後は、ショウガサンゴだ。
色も形もショウガのようなボディをしているが、間近で見ると、6つの小さな点が花のような形で並んでいる。色も光の加減によって、白や黄緑っぽくも見える。
 しかも、このサンゴは、小さなエビやカニなどに住みかや隠れる場所を提供している。ちょっと地味だけど、優しくて、かわいいヤツなのだ。
 

*池間のシュノーケルポイントで撮影しました。ずっと見ていると、カニやエビが見えることもあります。

 他にも、マンゴーや日の出、キイロハギ、名嘉睦念さんの『来訪』・・・など、沖縄には美しい黄色がたくさんある。
 
 みなさんは、黄色というと、どんなものを思い浮かべますか?

Posted by: kamome カテゴリー: 植物